こんにちは、フランスに住んで12年目のYUKAです。
ワインを飲み始めたのはまだ日本に住んでいた25歳くらいの頃、仏人夫とフランスに移住してからは毎週飲むようになりました。
普段飲んでいるのは2ユーロ代(日本円で300円)くらいのリーズナブルなワインばかり。深くて重い複雑な味の楽しめる赤ワインが好きですが、この価格帯だとあまり当たりません。
また4年前に1人目を妊娠し、やっと2人目が卒乳したところなので最近までお酒は我慢していました。卒乳を明けたら飲みたかった、私のとっておきワイン「CUVEE RENAISSANCE 2008年」をご紹介します!
キュヴェ ルネッサンス2008年(CUVEE RENAISSANCE)の特徴と基本情報
- 価格帯:10ユーロくらい
- 生産年:2008年
- 生産者:Vignerons de Puisseguin Lussac Saint Emilion
- 生産地:ボルドー サンテミリオン
- 種類:赤
- 味わい:重め、苦め
- 品種:メルロー95% カベソー 5%
- 評価:★★★★★
ボルドー近郊のサンテミリオンの北部、リュサックというところで作られたAOCの認定を受けているワインです。生産年は2008年で、このワイナリーでの年間の生産量は約16万本だそうです。
すべて新樽で作られているワインですがしっかりとした風味や個性が感じられ力強い味わいを楽しむことができます。
2010年のボルドーのワインコンクールで金賞を取っており、フランス人のあいだでも人気があります。私が購入したのは2014年でしたが年々値段は上がっているようです。
深いブルーのラベルにゴールドで天使が描かれていて見た目にもシンプルながら高級感があります。購入時には真紅の包み紙で丁寧に包装してくれ寄贈用にも適していると感じました。
キュヴェ ルネッサンス2008年(CUVEE RENAISSANCE)との出会い
このワインを買った場所はサンテミリオンの大きなワインショップです。2014年当時私は1人目の子供を妊娠していて、住んでいたガスコーニュ地方からボルドーへ観光に行ったのはお腹の子供が男の子だとわかった時期でした。
もともとワインが好きだった私はフランスに来て低価格でカジュアルにワインが楽しめることに感激し、さらに赤ワインにはまっていきました。
同時にワインと楽しむチーズにも興味が出ていました。しかし妊娠中はワインもナチュラルチーズも厳禁です。ボルドーへ行ったときはつわりも落ち着いていてこっそり試飲してしまおうと心の中で思っていました。
ボルドーでは有名なシャトーを何箇所か見学し、だいぶ目立ってきたお腹でフーフー言いながら地下に降りたり見学を満喫。
試飲のチャンスにはシャトーの方に「アナタは妊婦さんでしょ!」と指摘され、最後までワインを口に含むことはできませんでした。
コルクに付いたワインの香りを嗅ぐだけでは切なくて、結局最後の大きなワインショップで夫のワインを一口奪いました。そのときもお店の人に「マダム・・・!」と怒られました。
欲望と罪悪感のおかげかそのワインはびっくりするほどおいしく感じ、思わず購入・・・それが「キュベ ルネッサンス」でした。
キュヴェ ルネッサンス2008年(CUVEE RENAISSANCE)の味わいと感想レビュー。渋みがあるのに飲みやすい!
赤ちゃんを産めばすぐに飲めると思っていたのに息子はオッパイ星人で2歳まで授乳は続きました。卒乳前に2人目を妊娠し、飲めないまま結局娘を出産、やっとこの4月に娘も18ヶ月になり卒乳に成功しました。
ボルドーで買った待望のワインは卒乳して1週間くらいの金曜日の夜に一人で開けました。4年間待ち焦がれていた瞬間です。
試飲したときよりもさらに苦味を感じましたがワインも成長したのねと感じました。私も子供を二人産んで人間的に成長できたかは不明ですが、この4年間の苦労ーー眠れない夜や育児の悩み、不安などを思い起こしながら特別な時間を過ごすことができました。
ラベルに天使が二人描かれていて、とてもかわいらしいので捨てることができずまだ保管してあります。
客観的にレビューをすると重みと苦味のバランスの取れた満足度の高いワインだと思います。
クセのあるチーズにも負けない存在感があり、誰に出しても恥ずかしくない味です。口に含むとガツンと来るのですが不思議と後味は柔らかく、シンプルなのに重厚で優しいところが気に入りました。
渋みも感じられるけれどスルスルと飲めるタイプで赤ワインが苦手な人でも楽しむことができると思います。血の滴るレアなビーフステーキに黒胡椒をたっぷりかけて食べたくなりました。